生体情報は災害時通信における信頼性向上に寄与するのか?
Abstract
ソーシャルメディアは,IP電話網と比べ耐障害性が高く,災害時における情報伝達に有用であると認識されつつある.一方で,ソーシャルメディアに流れる情報は玉石混交であり,蔓延する情報の中から信頼性の高い情報を取捨選択することが困難であることも問題視されている.災害時には,いち早く正確な情報を収集し,迅速な対応をすることが求められる.この問題の解決のアプローチとして,情報の信頼度を算出して信頼度の低い情報をフィルタリングする方法と,悪意ある情報の発信を抑制する方法が考えられる.本論文では,後者のアプローチに焦点を当て,災害時の情報伝達において発信者による生体情報の供与が不正に対する抑止力として機能するか否か調査する.