ウェブ閲覧履歴の流出範囲を示唆するウェブ検索スニペットがプライバシ意識や検索行動に与える影響

清水勇祐, 大木哲史, 山本祐輔
電子情報通信学会和文論文誌(D), vol.J107-D, no.4, Nov.2023.
[ Paper ]

Abstract

本稿では,ウェブ検索中のユーザに対し,ウェブページの閲覧履歴がどういった第3者(ウェブサイト運営者)にどの程度共有される可能性があるのかについての情報を提供するスニペットが,ウェブ検索ユーザのプライバシ意識や検索・閲覧行動に与える影響について分析を行った.オンラインユーザ実験の結果,実験協力者は単にトラッキングの有無を表示するスニペットよりも,提案スニペットの方が閲覧履歴の共有範囲を知 る上で効果的であると感じていることが明らかになった.また,検索行動の分析の結果,共有先ウェブページのカテゴリと数を表示するスニペットを提示された実験協力者は,ウェブ検索タスクを達成するためにトラッキングを行っているウェブページであってもより積極的にクリックする傾向があることがわかった.

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