サービストライアルにおけるプライバシを考慮したアカウント管理方法の分析と調査

菅沼 弥生,成田 惇,西垣 正勝,大木 哲史
情報処理学会論文誌, vol.62, no.12, pp. 1970-1984, Dec 2021.
[ Paper ] 2021年度情報処理学会特選論文

Abstract

本研究の目的は,一時的なサービス利用にともなうプライバシ情報を提供する方法は,どのように設計されるべきかについて検討することである.サービストライアルといった一時的なサービス利用に際し,プライバシ情報を提供する機会が多く存在する.サービストライアルは,ユーザがサービスの内容と提供するプライバシ情報の関係を正しく理解することを助け,プライバシ情報提供への合意形成を支援する.一方で,サービストライアル利用に対してもプライバシ情報提供に対して懸念をいだくユーザが存在する.そこで,本研究ではサービストライアル利用時に,サービス提供者がユーザから提供された個人情報を含むアカウント関連情報を保持する方法(アカウント管理方法)を構成する要素を検討する.クラウドソーシングを用いた質問紙調査を通じて,提供するアカウント情報の正確性と永続性が,サービストライアル利用開始の判断に与える影響を明らかにした.

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