IoTPoCoFuzz:消費電力を考慮したモデルベースのリモートファジングの実現とその半自動化

水野 慎太郎,西垣 正勝,大木 哲史
情報処理学会論文誌, vol.69, no.2, pp.1511 - 1522, Sep 2021.
[ Paper ]

Abstract

多種多様な機器・サービス・プロトコルが混在する環境下では,脆弱性だけではなく,望ましくないイベントの種類も多角化していく.望ましくないイベントの一種である消費電力の増大は,増大要因が多様であることから,原因の特定が困難であるとともに,さらにその影響範囲も多岐にわたる.特に,これらの要因のうち,外部からの入力に依存する処理は,その結果が入力内容に依存する.この場合,入力と消費電力との関係が複雑となることから,消費電力の推定が非常に困難となる.本論文では,機器の消費電力の大きい入力を,リモートから効率的に発見する手法を提案する.本手法は,消費電力を考慮したモデルベースのリモートファジングと,ネットワークトラフィックのキャプチャ結果からファジングで使用する定義ファイルの自動生成技術を用いることで,消費電力の大きい入力を外部から半自動で効率的に発見することを可能とする.本論文では,提案手法の動作原理について述べるとともに,実験を通して提案手法の信頼性と有効性を示す.

Updated: