Co-locationを考慮した擬似トレース生成に向けた匿名化手法に関する検討

成田 惇,菅沼 弥生,西垣 正勝,村上 隆夫,大木 哲史
2021年暗号と情報セキュリティシンポジウム概要集, pp.1–7, Jan 2021.

Abstract

位置情報はユーザの趣味や友人関係といった様々な情報が関連している.位置情報を活用することで,よりパーソナライズされた有用性の高いサービスを提供することが可能となる.このような推薦アルゴリズムだけでなく,濃厚接触者追跡といった社会的に重要な用途の活用においても,位置情報の活用は重要である.そこで本研究では,位置情報サービス提供者が,ユーザのプライバシーを保護しつつ移動履歴情報を第三者提供することで,第三者機関による周辺地域の人気施設の抽出やユーザの行動分析を実現するための手法として,擬似トレースの生成法に着目する.生成されるトレースの有用性を高めるために,新たなパラメータとして友人関係発生確率とCo-location回数行列の2つの概念を導入する.Foursquare Datasetを対象として提案手法の検証を行い,Xiaoらが提案したPriveletアルゴリズムに従ったノイズを付与することで,有用性を大きく損失させることなくプライバシー保護が可能であることを示した.

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